鎮魂行

心を鍛える

鎮魂行(チンコンギョウ)とは金剛禅で行う座禅法であり少林寺拳法
(易筋行エキキンギョウ)により身体を鍛え、この鎮魂行によって心
練り、その鍛錬された身体と心を調和させるために行うものです。

【調息法】

 チョウソクホウ 鎮魂行中で行う呼吸法です。

心は心を以て制せられず、息(イキ=ミズカラノココロ)を以て制すべし (>_<)

天地万物を生かし、存在させている宇宙の大いなる働きを
金剛禅総本山少林寺では「ダーマ」と称しています。
半跏趺坐=右足の上に左足をのせる=安座(アンザ)
結手印=右手で左手の親指を握っている握り方

「宇宙の精気我が体内に入る」
「ダーマの徳性我に発する」

 

【鎮魂行】  

【主座】の動き(簡単に説明します)

❶「ただいまより鎮魂行を行います」と言って拳士達と合掌礼をする。
❷回れ右をして正面「ダーマ」の方を向く。「礼」の号令をかける
(全員で長めの合掌礼)
❸【聖句】【聖願】を全員で唱和
❹「着座」の号令をかける(全員が安座になる)
❺【礼拝詞】【道訓】を全員で唱和
❻「瞑目」の号令をかける(全員が調息法状態になる)
❼打棒担当が全員の後ろを回り姿勢の悪い人がいたら直す。
この時、主座は教典を元の位置に戻す(懐に入れない)
打棒担当が床をたたいて「起立」と号令をかける(全員起立)
なぜ、瞑目状態の静か~になっている時に、いきなり床を
たたいて大きな音を立てるのかというと、突然なにが起っ
ても平常心でいられるようになるためだそうです。小生は
今でも「ドッキ~ン」と心臓が鳴ります。(>_<)
❽教典を取りに行き回れ右をして拳士達の方を向く。
❾【信条】を全員で唱和
教典を元の位置に戻す。
❿正面「ダーマ」の方を向き「礼」の号令をかける(全員で長めの合掌礼)
⓫回れ右をして「これで鎮魂行を終わります」拳士達と合掌礼。
これで鎮魂行が終了なのですが、主座を何回やってもやっぱ
り緊張します。

 

【聖句】
己れこそ、己れの寄るべ、己れを措きて誰に寄るべぞ良く整えし己れこそ
まこと得がたき寄るべなり。
自ら悪をなさば自ら汚れ、自ら悪をなさざれば自らが浄し、浄きも浄から
ざるも自らのことなり、他者に依りて浄むることを得ず

【誓願】
一、 我等此の法を修めるに当り、祖を滅せず師を欺かず、長上を敬い
後輩を侮らず、同志互に親み合い援け合い、協力して道の為につくす
ことを誓う。
一、 我等一切の既往を精算し、初生の赤子として、真純単一に此の法修行に専念す。
一、 此の法は、済生利人の為に修行し、決して自己の名利の為になすことなし。

【礼拝詞】
勤しみて、天地久遠の大みちから、ダーマを礼拝し奉る。我等無始よりこのかた
煩悩にまつわりて造りたる、もろもろの罪とがを、悉くざんげし奉る。我等この
身今生より未来に至るまで、深く三宝に帰依し、み教えに従い奉る。願くば良き
導と加護を垂れさせ給え。南無、ダーマ。

【道訓】
道は天より生じ、人の共に由る所とするものなり、その道を得れば以て進むべく
以て守るべく、その道を失すれば、即ち迷離す、故に道は、須叟も離るべからず
と、いう所以なり、人生まれて世にある時、人道を尽すを貴ぶ、まさに人道に於
て、はずる処なくんば、天地の間に立つべし、若し人あり、仁、義、忠、孝、礼
の事を尽さざれば、身世に在りといえど雖も、心は既に死せるなり、生を偸むも
のと云うべし、凡そ人心は、即ち神なり仏なり、神仏即ち霊なり、心にはずる処
なくば、神仏にもはずる処なし、故に一道一静、総て神仏の観察する処、報応昭
々として、豪厘も赦さざるなり、故に天地を敬い、神仏に礼し、祖先を奉じ、双
親に孝に、国法を守り、師を重んじ、兄弟を愛し、朋友を信じ、宗族相睦み、郷
党相結び、夫婦相和し、人の難を救い、急を援け、訓を垂れて人を導き、心を至
して道に向い、過を改めて自ら新にし、悪念を断ちて、一切の善事を、信心に奉
行すれば、人見ずと雖も、神仏既に早く知りて、福を加え、寿を増し、子孫を益
し、病い減り、過患侵さず、ダーマの加護を得られるべし。

【信条】
一、我等は、魂をダーマよりうけ、身体を父母より受けたることを感謝し、報恩
の誠をつくさんことを期す。
一、我等は、愛民愛郷の精神に則り、世界の平和と福祉に貢献せんことを期す。
一、我等は、正義を愛し、人道を重んじ、礼儀を正し、平和を守る真の勇者たる
ことを期す。
一、 我等は、法を修め、身心を錬磨し、同志相親しみ、相援け、相譲り、協力一
致して理想境建設に邁進す。

まとめ