地王拳6種
足より始まる連攻防。
【2段】
①順蹴地一 ジュンゲリチイチ
<対構>
攻者 右一字構より右足深く差込みながら右手開手にて蛇突と同時に右足甲で金的蹴。
【蛇突】・・・蛇が鎌首をもたげるように指先で相手の目を狙う猫だまし的突き
【金的蹴】・・足の甲で袋の方をこするような蹴り (-_-;) ガツンと蹴らないでほしいです。
(‘ω’)ノ 金的蹴は深く相手に差込まないと当たりません。
守者 右一字構より牽制の蛇突を上受で防ぎ、金的蹴を膝と拳受で防ぐ。拳受は相手の足を目がけて出
すのではなく金的を守るために出すというイメージで出してください。次に引き寄せておいた我の右足
で相手の金的に返し蹴りをおこなうとともに素早く踏込み、右からの上、中の二連攻を仕掛けます。
【拳受】拳はしっかり握って手首を生かして出す。そうしないと相手の蹴りに負けてとんでもなく手首
が痛いですよ。小生経験済み。そして金的蹴のみ有効です。
(*_*) 他の蹴りに使っても拳を痛めるだけです。 やめましょう‼
(‘ω’)ノ 守者は体重が両足均等か前屈立ちになっているため引き足をおこない後屈立ちになるため一瞬、
体勢に虚が生じます。その虚をカバーするために拳受を出します。動くのは一瞬一瞬です。相手は後屈前
の位置の金的に向かって蹴りを出してくるので、そこに拳受を出しておけばカモがネギ背負ってやって来
た状態で金的蹴に拳受がHITするわけです。 (^^)/ 虚をカバーか、なんかすごいな~
(‘ω’)ノ 鶴立拳の金的蹴膝受波返(初段)は最初から後重心のため拳受は使いません。
②逆蹴地一 ギャクゲリチイチ
<開構>
攻者 左一字構より左足深く差込みながら左手開手にて蛇突と同時に逆蹴になる右足甲で金的蹴。
この場合、金的に対して有効な角度になるので逆金的蹴を用いました。
守者 右一字構 順蹴地一と動きは同じです。
③払受地二 ハライウケチニ
攻者 一字構
守者 結手構で立つ(一字構でもOK)
【1】(攻)歩みを進めて差込み左廻蹴り (^^; この時点で<開構>発生。
(守)左足を開きながら右手にて打払受をする。左手は中段に構える。
【2】(攻)足を踏込みながら(左手で守者の右足を牽制しながら)右拳にて上段へ逆突。
(守)体を捻りながら左手で内受、直ぐに右逆突。(顔面ガードはいつも意識する)
(^_^)v 攻者はなぜ相手の逆突きを待つ必要があるのか?高段者は瞬時に下記の判断
をしています。本当~にスゴイデス‼
①十字受蹴
②廻蹴三防受波返
①②とも<対構>なので反撃の選択肢から外す。
③払受蹴
③は守者が足を横に開いた瞬間選択肢から外す。
④下段返
⑤払受段突
④⑤とも<開構>なので守者の蹴りに注意して二撃目。
攻者の差込み廻蹴りのアト何ができるのか考えると順突きは間合いが遠い。
右足は軸となっているので逆蹴りは無理。だから二撃目は逆突きになる。
こんなことを考えながら攻防の駆け引きや「先」の取り合いなどなどやっているんですよ。
怖いですね高段者。法形とはすごいもので、こういう事が集まってできているんです。形
だけなぞるのではなく日頃から体勢の虚実を考えながら稽古していきましょう。(>_<)
④順蹴地三 ジュンゲリチサン
<開構>
攻者 左一字構より
①差込んで左足刀蹴(相手の前三枚を狙う)
②踏み下ろしながら左上段直突
③続けて右中段直突
守者 右一字構より
①差込み蹴りがくるように誘って大きく右打払受
②右手上受の段受
③左手下受しながら右蹴り込みで極める。
(‘ω’)ノ 足刀蹴りを左千鳥足で捌いて打払受のアト突天一と覚えましょう‼
⑤逆蹴地三 ギャクゲリチサン
<開構>
攻者 左一字構より
①差込んで金的逆蹴り(相手が誘わないので)
②踏み下ろして右手刀頸中切
③続けて左中段直突
守者 右一字構より
①左足を引いて左拳受
②右手外押(この時、左に捌かないと中段突きが入る)
③左手下受しながら右蹴返して極める。
(‘ω’)ノ 拳受のアト突天一と覚えましょう‼
【3段】
⑥伏虎地二 フッコチニ
<用意> 攻者は立って向かい 守者は正座して八方目
【攻】 歩み寄って不意に左足で守者の横顔へ廻蹴り。
【守】 右膝を立てながら体を開き右手で外押受。左手は中段に構える。
【攻】 蹴った足を直ちに下ろし右拳逆突で守者の顔面を狙う。
【守】 上体を捻じりながら左手で内受。直ちに右拳で相手の前三枚に突きを入れる。
【守】 直ちに立ち上がりながら相手の脇と右足に両腕で掬い投げをかける。
【攻】 投げられたら直ぐに反転して伏虎立ちになり残心して立ち上がりもとに帰る。
出した足はそのままで(伏虎のまま)体を前後に動かして受、突きを出す。(>_<)
(^_-)-☆ 今回で地王拳は終了です。次回から鶴立拳です。